風が吹けば桶屋が儲かる

風が吹けば桶屋が儲かる

風が吹けば桶屋が儲かる

江戸時代から伝わるこの「ことわざ」の本来の意味はこう。

①強い風が吹くと土埃が立ち、眼の病が流行り失明患者が増える。

②当時、盲目患者は三味線の演奏者になることが多く、盲人が増えると三味線の需要が高まる。

③三味線製造には猫の皮が使用されており、大量捕獲によって猫が減り、天敵の居ない鼠の数が増加する。

④鼠は家財道具の箱や桶などをかじって駄目にする。

⑤そのために桶屋は箱や桶の生産数が増え、桶屋が儲かる。

という仕組みを表している「ことわざ」らしい。

 

先日、海外での新型コロナウイルス感染症のニュースを見ていた時に、ふとこの「ことわざ」が頭をよぎったのだが、その意味合いは江戸時代から伝わる先の解説とは違うものだった。

たった一日で何千人もの人たちが新型コロナ感染で亡くなり、多くの棺が病院から運び出されている映像が流れていた。

『風邪が流行れば棺屋が儲かる』と、不謹慎な別の「ことわざ」が浮かんだ。

 

コロナウイルスではないが、過去にヨーロッパで鼠がペスト菌の蔓延を招き、膨大な数の人が命を落とした。

近代化が進んだ現代でも、ウイルスや細菌の猛威は変わらない。